はじめに
「THE LAST PIECE」Ep.03がついに幕を開けました。
最初に突きつけられたのは、参加者30名のうち半数がここで脱落するという残酷なルール。数字だけで聞くと冷静に見えるかもしれませんが、その裏には“夢をつかめるか、ここで終わるか”という切実すぎる現実が隠れています。
カメラに映る挑戦者たちの表情は一気に強張り、会場の空気は張り詰めた糸のようにピンと緊張感で覆われました。
その沈黙の中、響いたのはMCの言葉。
MC:「3次審査は約半分になります」
ナレーション:「30名のうち約半分が脱落。シビアでもあると思うんだけど、楽しんでくれると嬉しいな」
この“半分が脱落”という一言は、挑戦者だけでなく画面越しに見ている私の胸にも突き刺さりました。
だけど同時に、「楽しんでほしい」というフレーズがふわっと空気を和らげたんです。
それは単なる励ましではなく、どんな極限の状況でも楽しむ心を持てる人こそが、壁を越えていけるんだというメッセージのように感じました。
正直、もし自分がこの場に立っていたら楽しむ余裕なんてないと思います。
だからこそ、挑戦者たちがどんな表情で、どんな想いで、この壁に挑むのか。Ep.03は冒頭からもう目が離せませんでした。
3次審査スタート ― 半数が脱落するシビアな舞台
Ep.03の本当の幕開けは、この言葉からでした。
参加者30名のうち、ここで半数が脱落。ただの数字では片づけられない現実が、挑戦者たちの前に突きつけられます。
ステージに立つ彼らの顔は一瞬にして引き締まり、会場全体が張り詰めた空気に飲み込まれていくのが、画面越しでも伝わってきました。
MC:「3次審査は約半分になります」
ナレーション:「30名のうち約半分が脱落。シビアでもあると思うんだけど、楽しんでくれると嬉しいな」
正直、この瞬間に胸がぎゅっと締め付けられました。
“半数が落ちる”って言われたら、普通なら緊張で笑顔なんて消えてしまうはずです。だけど、その後に続いた「楽しんでくれると嬉しいな」という言葉に、私は思わずハッとしました。
そうか――楽しむことを忘れなければ、どんな状況も乗り越えられるのかもしれない。
これは挑戦者へのメッセージであると同時に、見ている私たちへの問いかけでもあるように思えました。
「あなたは、どんな極限の瞬間でも楽しむ心を持てますか?」
そう耳元で囁かれたような気がして、ただ観ているだけなのに、自分まで試されているような感覚になったんです。
Fantasistaチームの挑戦
最初に課題曲として任されたのは、Dragon Ash「Fantasista」。
RYOMA・ADAM・RAIKI・GOICHI・TAISEI、5人のメンバーはそれぞれ強い個性を持ち、経験値もバラバラ。
“ただ歌う・踊る”だけでは到底通用しない、爆発的なエネルギーと仲間との一体感が求められる難曲でした。
練習初日、SKY-HIの言葉が彼らに突き刺さります。
SKY-HI:「“Fantasista”はスキルを見せるだけの曲じゃない。心をぶつけて、殻を壊して…観客の胸を震わせてほしいんだ」
その言葉にうなずきながらも、挑戦者たちの顔は不安でいっぱい。
RYOMAは「歌は得意だけど、踊りながらだと声がぶれるんです…」と悔しさをにじませ、
ADAMは「正直めちゃくちゃしんどいっす。でも爆発させないと意味がない」と力強く語りました。
そんな中、TAISEIが一度気持ちのバランスを崩し、練習から抜けてしまいます。
場が重くなるかと思いきや、戻ってきた彼の言葉にチームは少しずつ変わっていきました。
TAISEI:「練習中に逃げちゃった。でも、このチームで挑まなきゃ意味がない。…もう一度やりたいんです」
この一言をきっかけに、GOICHIが「俺がまとめなきゃ、じゃなくて“一緒に戦う”って気持ちでやりたい」と語り、チーム全体の空気が少しずつ前向きに。
一方で、RAIKIは声の不調を抱え「喉が思うように出ないのが怖い…でも、この仲間とならやり切れる気がする」と心境を打ち明けます。
見ている私も、この練習シーンは胸が熱くなりました。
ただのライバルだった5人が、ぶつかり合い、悩みを吐き出し、時に立ち止まりながらも、“仲間として一緒に立つ” ことを選んでいく。
それは課題曲のタイトル通り、一人ひとりが“ファンタジスタ”として輝きつつも、最終的に一つの熱量へとまとまっていく瞬間でした。
正直、この段階の彼らはまだ完璧じゃない。
でも、その不完全ささえも含めて「本番で何かを起こしてくれるんじゃないか」と期待させる、そんな挑戦の始まりでした。
練習中に見えた壁と成長
「Fantasista」チームの練習は、順調とは言えませんでした。
誰もが全力を出したいのに、声が安定しない、動きが合わない、気持ちがすれ違う…。そんな“壁”が次々と立ちはだかります。
RYOMA:「どうしても声が走っちゃうんですよね…。焦ってるのかな」
ADAM:「もっと力を抜けって言われても、気合い入れると体が固まるんです」
練習の空気が重くなると、GOICHIが一歩前に出ます。
GOICHI:「俺がリーダーだからまとめなきゃって思ってた。でも違うな。俺ら、対等に“一緒に戦う”仲間なんだ」
その言葉にみんなが少しずつほぐれていきました。
さらに、差し入れで持ち込まれたお菓子を囲む時間が、意外にも空気を変えるきっかけに。
ADAM(笑いながら):「お菓子食べてたら、なんか楽しくなってきたわ」
RYOMA:「あ、わかる。気持ちが軽くなった」
小さなことですが、この瞬間からチームに一体感が生まれ、表情が明るくなっていったのです。
しかし、それでも大きな壁は残っていました。
RAIKIの喉の不調――声が出なくなってしまう恐怖です。
RAIKI:「60%くらいしか出せない自分に意味があるのかなって…」
そんな彼に、SKY-HIが真っ直ぐに言葉を投げかけます。
SKY-HI:「人間は常に100%なんて出せない。大事なのは“その時出せるベスト”を出し切ること。60%のベストは、時に100%を超えるんだよ」
この言葉に、RAIKIの目が少し潤んで見えました。
そして、仲間たちが「大丈夫だよ」「一緒に乗り越えよう」と支える。
見ているこちらまで涙腺が刺激されました。
壁にぶつかり、もがきながら、それでも互いを支え合う。
完璧じゃないからこそ、その姿にリアルな勇気をもらえた気がしました。
“チームとしての成長” って、技術的に上手くなることだけじゃないんですよね。
心をさらけ出して、不安も弱さも共有できたからこそ、彼らは本当の意味で強くなっていったんだと思います。
本番パフォーマンス「Fantasista」
ついに迎えた本番当日。
ステージに立った5人――RYOMA、ADAM、RAIKI、GOICHI、TAISEIの表情は、緊張よりも覚悟の色が濃くにじんでいました。
練習では不安や迷いが重くのしかかっていたのに、この瞬間だけは“やるしかない”という強い光に変わっていたのです。
MC:「それでは、課題曲 “Fantasista”!」
音が鳴った瞬間、空気が一変しました。
激しいビートに合わせ、RYOMAが力強く声を張り上げ、ADAMが鋭いラップで切り込みます。
練習中「踊りながら歌うのは苦しい」と言っていたADAMが、まるでその悔しさを吹き飛ばすように全身でぶつかっていました。
ADAM(本番前):「もう限界とか言ってる場合じゃないっす。全部出します」
GOICHIはチームの中心に立ち、鋭い視線で全体を引っ張ります。
TAISEIは一度はチームを離れたものの、その経験が逆に力になったのか、全身で“ここにいる意味”を叫んでいるようでした。
そしてRAIKI。
喉の不調で不安を抱えていた彼が、声を振り絞るようにして歌い上げた瞬間、私は画面越しに鳥肌が立ちました。
RAIKI:「もう怖さよりも、歌いたい気持ちが勝った」
審査員席からは驚きと称賛の声。
SKY-HI:「このステージはライブそのものだった。みんな、自分の殻を破ってたよ」
審査員:「フェスのヘッドライナーを観ているようだった」
パフォーマンスが終わった瞬間、会場は大きな拍手に包まれ、5人は汗と涙でぐしゃぐしゃになりながらも、達成感に満ちた表情を見せました。
RYOMA:「ここに来た意味を証明できた気がします」
GOICHI:「みんなとだから戦えた。本当にありがとう」
TAISEI:「一度逃げた自分を許してくれた仲間に感謝しています」
見ている私も、胸が熱くなりました。
「半数が脱落」という過酷な現実の中で、彼らはただの参加者ではなく、仲間と共に壁を乗り越えるアーティストとして輝いていた。
完璧じゃないからこそ、人間らしさと熱さが伝わり、心を震わせるパフォーマンスになったのだと思います。
メンバーそれぞれの言葉と感謝
本番を終えた5人の表情は、汗と涙でぐしゃぐしゃになりながらも、どこか誇らしげでした。
練習では何度もぶつかり合い、時には離れ、そして支え合ってきた彼ら。だからこそ、最後に口にした言葉の一つひとつが胸に刺さりました。
最初に声を上げたのは、最年少のRYOMA。
不安を隠さず、それでも全力で挑んだ彼の瞳はキラキラと輝いていました。
RYOMA:「ここに来て、こんな景色を見られるなんて思ってなかったです。絶対にここで終わりたくない」
続いてGOICHI。
リーダーとして自分を追い込みすぎた彼は、最後に仲間への想いを素直に語りました。
GOICHI:「“まとめなきゃ”って思ってたけど、そうじゃなかった。みんなと一緒だから戦えた。本当にありがとう」
ADAMは、最もエネルギッシュに爆発したパフォーマンスを見せた一人。
本番を終えて、その言葉には清々しさがにじんでいました。
ADAM:「めちゃくちゃしんどかったけど、自分を超えられた気がします。最高でした」
喉の不調を抱えて最後まで不安と戦ったRAIKIは、声を震わせながらも笑顔で言いました。
RAIKI:「60%しか出せない自分に意味があるのかなって思ったけど…最後まで歌えてよかったです」
そして、一度チームを離れ、戻ってきたTAISEI。
彼の言葉は、5人が本当の仲間になった証のように聞こえました。
TAISEI:「逃げた自分を受け入れてくれたみんなに感謝しかないです。ここに戻れて本当に良かった」
それぞれの言葉には、悔しさも喜びも、そして何より“仲間への感謝”が込められていました。
見ている私の胸にも、自然と温かいものが広がっていきました。
この瞬間、私は強く思いました。
彼らが得たのは勝ち負けではなく、“一緒に壁を越えた仲間との絆”そのものだったのだと。
Superstarチームへのバトンタッチ
「Fantasista」チームの熱狂的なステージが終わり、会場に余韻が残る中で、次に呼ばれたのは 「Superstar/Ayumu Imazu」 を課題曲とするチームでした。
重厚で激しい「Fantasista」とは対照的に、「Superstar」はポップで明るく、キャッチーな楽曲。
雰囲気はガラリと変わり、挑戦者たちの顔にも自然と笑みが浮かんでいました。
MC:「続いては、課題曲 “Superstar” のチームです!」
RAITOをはじめとするメンバーがステージに呼ばれると、緊張感に包まれていた空気が少し柔らぎます。
彼らは練習から明るい雰囲気で、チームの仲の良さがそのまま表情に出ていました。
RAITO:「僕、ダンスも歌も独学なんですけど…でも“Superstar”ってタイトルが、今の自分を引き上げてくれる気がするんです」
メンバーの声:「この曲は楽しまないと意味ないよね!」
Fantasistaチームが「衝突と葛藤の中で成長」していったのに対し、Superstarチームは「笑顔と楽しさで魅せる」ことを軸に動き始めているのが印象的でした。
見ている私も、心が少し軽くなるような感覚に。
「音楽の力ってこういうことなんだ」と思わせてくれる切り替えでした。
厳しい審査の場でありながら、次にどんなステージを見せてくれるのか――期待が膨らむ瞬間でした。
私が感じたこと
Ep.03を通して強く感じたのは、“挑戦することの意味” でした。
半数が脱落するという過酷なルールの中で、Fantasistaチームの5人は不安や迷いを抱えながらも、最後には仲間とともに殻を破りました。
SKY-HI:「人間は常に100%じゃなくていい。60%のベストが、時に100%を超えるんだよ」
この言葉は、挑戦者たちだけでなく、私自身の心にも深く刺さりました。
「完璧じゃないから挑戦できない」と思い込んでいた自分に、「今の自分でできることを出し切ればいい」と背中を押してくれるようでした。
一方で、Superstarチームの明るさは、音楽のもうひとつの力を教えてくれました。
苦しい時こそ笑顔で、楽しさを共有することが強さになる。
そう思わせてくれる切り替えが、本当に爽やかで印象的でした。
このEp.03は、ただのオーディション番組ではなく、人生の縮図のような物語に思えました。
不安と希望、衝突と仲直り、涙と笑顔。そこにあるのは、私たちの日常とも重なるリアルなドラマだったのです。
おわりに
「THE LAST PIECE」Ep.03は、冒頭から最後まで緊張感と感動が入り混じった濃密な回でした。
Fantasistaチームが“壁を越える勇気”を見せてくれ、Superstarチームが“音楽を楽しむ心”を思い出させてくれた。
どちらの姿も、観る者の心に深く残るものでした。
RYOMA:「絶対にここで終わりたくない」
RAITO:「Superstarが、自分を引き上げてくれる気がする」
彼らの言葉に共通しているのは、“夢を信じる力”。
その力こそが、最後のピースを埋めていくのだと感じました。
そして画面の前で見守っていた私は、自然と問いかけられている気がしました。
👉 あなたにとっての“最後のピース”は何ですか?
次回予告 ― 【THE LAST PIECE 本編】Ep.04 / Still Dreaming

Ep.03で熱いパフォーマンスを見せた「Fantasista」チーム、そして明るく軽やかにバトンを受け取った「Superstar」チーム。
会場は期待と不安、両方が入り混じった空気のまま、次のステージへと進んでいきます。
次回、【THE LAST PIECE 本編】Ep.04の課題曲は 「Still Dreaming」。
タイトルの通り、“まだ夢を見続ける” その想いを、挑戦者たちはどう表現するのか。
ナレーション:「夢を追いかけ続けることは、時に孤独で、時に希望そのものだ」
挑戦者の声:「この曲に、今の自分のすべてを込めます」
葛藤の末に殻を破ったFantasistaチームに続き、今度はどんな物語が生まれるのか――。
Ep.04は、夢と現実の狭間で揺れる挑戦者たちの姿が描かれる回になりそうです。
次回もきっと、心を震わせる瞬間が待っています。
“Still Dreaming”――夢を見続ける勇気を、あなたは持っていますか?
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